2026年7月3日に問題を修正したとAppleが説明した、とMacRumorsが報じています(修正日についての報道)。ただし、修正によって過去に第三者のメール記録へ残った情報まで消えるとは限りません。旧アドレスを一斉に止めるのではなく、登録先の用途とアカウント復旧への影響を確認し、重要アカウントは長期管理できるメールアドレスへ移すのが基本です。

iCloud+の「メールを非公開」で登録したことがあり、実際のメールアドレスが知られた可能性を心配している人に向けた内容です。
旧アドレスを停止・変更する前に、ログインや復旧への影響を調べたい人も、順番に確認できます。
登録用メールのプライバシーを比較中なら、iCloud+と一時受信用メールの用途の違いも参考にしてください。

最終更新:2026年10月21日。Appleのサポート資料と開発者向け更新、問題の修正日を伝えた報道を確認しています。Appleが公表した利用者ごとの漏えい一覧がある、という意味ではありません。

まず修正報道と過去の記録を分ける

Appleは、iCloud+の「メールを非公開」で作成したランダムなアドレスを通じてメールを転送できます。作成済みのアドレスは管理画面で確認でき、転送先なども管理できます。具体的な作成・管理方法はAppleのサポートガイドで確認できます。

今回の脆弱性と修正日の情報は、Appleの公式サポート文書ではなく、報道機関がAppleからの回答として伝えたものです。最初の報道では研究者の懸念も紹介されていますが、旧アドレスを使った全員が特定された、あるいはすべてのメールが見られたという確認ではありません。

ここでは「サービス側で問題が修正されたこと」と「過去の情報が第三者側に残っている可能性」を別々に考えます。前者は報道された修正情報、後者は研究者や報道によるリスクの指摘であり、個々のアカウントが影響を受けたというAppleの確認とは区別が必要です。

登録先の用途で旧アドレスを分ける

最初に、古いアドレスを使った登録先を、受信の必要性とアカウントの重要度で分けます。メールの転送が止まっていないかを確かめるだけでよい登録もあれば、登録情報をすぐ更新すべきアカウントもあります。

登録先の使い方 まず行う確認 変更の目安
一度きりの登録や短期通知 今後メールが必要か、転送が有効か 受信不要でも、停止前にログインや利用条件を確認
買い物、契約、継続利用するサービス ログイン状態、注文・契約情報、通知の受信 継続利用するなら、管理できるメールへの変更を検討
パスワード再設定や安全通知に使う重要アカウント ログインできるか、現在の復旧方法は何か 自分で長期管理できるメールへ更新
身元が特に知られたくない登録 実際のメールアドレスと個人情報の結び付き、登録先の重要度 リスクと利用継続の必要性を確認して個別に判断

短期の案内を受け取るためだけに使ったアドレスなら、報道を見ただけで機械的に停止する必要はありません。一方、長く使うアカウントの復旧先なら、受信できることを確認せずに削除すると、パスワード再設定や本人確認の手段を失うおそれがあります。

旧アドレスを削除・停止すると、登録先からの連絡が届かなくなる場合があります。必要なメールが残っていないか、アカウントへ再ログインする予定がないかを確認してから操作してください。

重要アカウントは受信確認後に変更する

パスワードを忘れたときの再設定や、不審なログインの通知に使うメールアドレスは、継続して自分で管理できる必要があります。一時受信用のアドレスではなく、長期利用するメールアドレスを登録してください。

アドレスの種類 向いている用途 注意点
iCloud+の「メールを非公開」 実際のアドレスを登録先に知らせず、継続的に転送を受けたい場合 転送先と対象アドレスの状態を管理する必要があります
自分で長期管理するメール アカウント復旧、安全通知、継続的な問い合わせ 登録先に使うアドレスとして実際のメールが伝わります
一時受信用メール 使い捨ての登録や、重要ではない短期の受信 長期の復旧や継続受信を前提にしないでください

変更は、旧アドレスで登録したサービスへまだログインできるうちに行います。新しいメールアドレスに確認通知が届き、登録先の画面でも更新が完了したと確認してから、旧アドレスをどうするか決めてください。ログインできない場合は、先に登録先の復旧手続きを行い、受信可能な旧アドレスを早まって止めないようにします。

安全通知を受け取るアドレスの選び方に迷ったら、一時アドレスと長期利用するアドレスの使い分けも確認できます。メールを非公開にする方法と、受信したメールを別の受信先へ届ける方法は、受信後の管理も含めて比べることが大切です。

iCloud+と「Appleでサインイン」を取り違えない

どちらも実際のアドレスを隠してメールを転送する場面がありますが、管理方法まで同じとは限りません。iCloud+の「メールを非公開」は、ランダムなアドレスの作成・管理を扱います。「Appleでサインイン」は、対応するアプリやウェブサイトへのサインインに関連する設定です。登録先の変更を始める前に、どちらで作成したアドレスかを確認してください。

確認する項目 iCloud+の「メールを非公開」 「Appleでサインイン」
主な用途 ランダムなアドレスを作成し、メールを転送 対応するアプリやウェブサイトへのサインイン
確認する場所 iCloudの「メールを非公開」の管理画面 Apple Accountのサインイン関連の設定
変更前の注意 対象アドレスの転送状態と登録先を確認 そのサービスとのサインイン連携やメール設定を確認

「Appleでサインイン」で使うアドレスの管理方法は、Appleのサポートページを参照してください。また、Apple Developerは2026年8月24日の更新で、iCloud+の「メールを非公開」のアドレスがicloud.comに残ると案内しています(Apple Developerのドメイン更新)。これはドメインの案内であり、脆弱性の修正を告知したものではありません。

用途別に確認するチェック項目

一つずつ登録先を開き、次の順で確認します。すべてのアドレスを変えることより、必要な受信やアカウント復旧を途切れさせないことを優先してください。

  • [ ] 旧アドレスを作成した機能が、iCloud+の「メールを非公開」か「Appleでサインイン」か確認する
  • [ ] そのアドレスを使った登録先と、アカウントの重要度を書き出す
  • [ ] 登録先へログインでき、パスワード再設定や安全通知を受け取れる状態か確認する
  • [ ] 継続利用するアカウントは、長期管理できる新しいメールを用意する
  • [ ] 新しいメールアドレスで受信と確認手続きを完了してから、登録先の連絡先を更新する
  • [ ] 更新後に通知が届いたことを確かめ、旧アドレスを停止する必要があるか判断する
  • [ ] 特に機微な登録では、実際のメールと個人情報の関連性や、登録先に残る情報を踏まえて個別に見直す

身元に関わる用途で旧アドレスを使っていた場合も、研究者や報道が指摘したリスクを、すでに自分の情報が特定された証拠として扱う必要はありません。登録先に残る情報とアカウントの価値を確認し、変更する場合はログインと復旧手段を確保してから進めます。

よくある確認事項

修正報道の後も旧アドレスを使えるか

使い続ける必要があるなら、転送状態と登録先へのログインを確認してから判断してください。修正済みという報道だけでは、過去に第三者側で記録された情報が消えたとは言えません。逆に、旧アドレスを使った人すべてが被害に遭ったと示す情報でもありません。

使っている旧アドレスをすべて変更すべきか

すべて変更する必要はありません。重要度の低い短期登録は、受信が必要か、登録先を今後使うかで判断できます。復旧メールや安全通知に使うものは、アカウントへアクセスできる状態のうちに、長期管理するアドレスへ更新してください。

変更時にアカウント復旧を失わない方法

先に登録先へログインできることを確かめ、新しいアドレスで受信と確認を済ませてから連絡先を更新します。更新完了の通知を受け取る前に、旧アドレスを停止しないでください。ログインできない場合は、登録先の復旧手続きを優先します。

「メールを非公開」と「Appleでサインイン」は同じか

同じ設定ではありません。どちらで作ったアドレスかを設定画面で確認し、該当する管理方法を調べてから変更します。iCloud+のアドレスがicloud.comに残るという開発者向け更新は、脆弱性修正の発表とは別の情報です。

一時的な登録だけで主な受信先を知らせたくない場合は、長期利用するアカウントの復旧メールとは分けて考えてください。そうした低リスクの登録には、主な受信箱に登録メールを集めずに済む一時受信用メールが選択肢になります。用途や転送方式を確認したい場合は、メール転送の仕組みと使いどころを参照し、必要な登録に限ってMsgGoneを利用するか判断できます。重要なアカウントや、継続的な受信・返信が必要な登録先には、一時アドレスを使わないでください。

よくある質問

修正後も以前に作ったアドレスを使い続けられますか?

修正の報道だけを理由に、以前作成したアドレスをすべて停止する必要はありません。ただし、修正は過去に第三者のメール記録へ残った情報を消すものではありません。現在も受信が必要か、登録先のアカウントへログインできるかを先に確かめ、重要なアカウントや高いプライバシーリスクがある用途は個別に対応してください。

古い「メールを非公開」のアドレスはすべて変更すべきですか?

一律の変更は不要です。短期通知だけに使った登録先なら、転送が有効か、今後もメールを受け取る必要があるかを確認して判断します。パスワード再設定やセキュリティ通知に使うアカウントでは、先にログインできる状態を保ち、新しいメールアドレスの確認を済ませてから登録情報を変更してください。

登録メールアドレスを変えるとき、アカウント復旧手段を失わないためには?

まず対象サービスへログインできることを確認し、新しいメールアドレスが本人の管理下にあり、受信と認証を完了できることを確かめます。その後、登録先の連絡先を更新し、確認通知が届いたことを見届けてから、古いアドレスを停止するか決めてください。ログインできない場合は、アドレスを削除せず、登録先の復旧手続きを先に行います。

iCloud+のアドレスと「Appleでサインイン」の転送先は同じですか?

どちらも実際のメールアドレスを相手に見せずに転送できる場合がありますが、同じ設定ではありません。iCloud+の「メールを非公開」はランダムなアドレスを作成・管理する機能で、「Appleでサインイン」は対応するアプリやウェブサイトへのサインインに関連する機能です。設定場所を確認してから、転送や登録情報を変更してください。

MsgGone ツール

受信の準備はこれだけ。2 種類のアドレス

登録や一度きりの認証コードには、コピーしてすぐ使える一時メールを。期限が来れば自動で消えます。本物のアドレスを出さずに受信し続けたいメールには、転送エイリアスを作成してください。